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(無題)

 投稿者:雪柳 みこと  投稿日:2008年 7月23日(水)23時49分27秒
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  「最初は全然美夜は喋んなくて…引っ込み思案で内気な子だった。それなのにほんと今は…。」
よく喋るようになった。余計な事までね。そう、余計な事まで。さっきのようにね?あの天然め☆
近くに置いてあった無駄に可愛くてなんかむかつくティディベア(美夜のお気に入り)の首を掴んで不敵な笑みを浮かべ、乱暴にベッドの上に放り投げるとスッキリしたのかくるっと身を翻し、部屋を出ていき階段を降りていく。
放り投げられベッドの上に倒れたティディベアはその後ろ姿を見つめている。哀れんでいるように、悲しんでいるように、この先の結末を全て理解しているかのように――。

ぶちっ

突然ティディベアの――ちょうど心臓辺りが裂けて、白い綿が少しだけ飛び出した。



「いっただっきまーす。」
「いただきます。」
今日は朝からクロワッサンにふわふわオムライス(大盛り)、オレンジジュース(果汁百パーセント)。全て御母さん、いやお母様、いやいや女王様の手作りで御座います。いや、まじうまそうだね、朝っぱらからこんなもん食えるの私達だけだと思う。あ、お嬢様とかと比べちゃ駄目ダメ。一般市民の中での話。
ちらっと私は美夜の様子を見る。すると――
「はむはむっ、っ……おいしっ…ゴクッゴク、ぷはあ。」
「……………相変わらずすーごいねぇ…。」
随分と忙しい食べ方だよ、私には一生出来ない。見かけによらず大食いなのよねこのコ。頬杖を付きながらクロワッサンをもぐもぐと食べていたら、不意に後頭部に衝撃が走った。
「いでっ、いったぁい。」
涙目で頭を押さえながら後ろを振り向くとそこには女王様が呆れた様子で私を見て立っていた。大体言う事は予想が付いているさ…。女王様がおもむろに口を開く。
「ご飯を食べるときは?十秒以内に答えなさい、秋月歌夜さん。」
「ハイッ!お行儀よく肘をつかないで食べる事!箸は縦に置かないで横に!おみそ汁は右手で持ち、お米は左手!今私達がこうして美味しいものを食べられる事に感謝しつつ一口一口を大事に食べる。そして食べ物は必ず三十回は噛んで喉にいれる!うっし全部言ったよ!しかも噛まないで~、判定を御母さん!」
「一つ足りてないの、あるよ。」
御母さんが頷こうとしたとき、今まで食する事に集中していた美夜が割り込んできた。お母さんと私は同時に美夜を見る。
「ありゃ、なんだっけ?」
後頭部をがしがしと掻き、苦く笑いながら私は美夜に尋ねる。
「ご――。」
 
 
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